不倫・浮気の慰謝料請求をしたい方
目次
配偶者の不倫・浮気が判明した方へ
信じていた夫又は妻の浮気が判明することは、非常に辛く悲しいものです。中には辛い胸中を誰にも相談できず、心を病み、心療内科に通院される方もいらっしゃいます。
不倫によって配偶者に対する信頼を失い、不倫相手に対してどうしようもない怒りを感じる気持ちは、よく理解できます。
ご自身が味わった精神的苦痛を少しでも癒すために、配偶者に対し、慰謝料の請求をすることが可能です。また同時に不倫相手が判明していれば、不倫相手に対しても慰謝料請求をすることもできます。
配偶者に裏切られ家庭が崩壊した精神的苦痛は、お金で済む問題ではないと思いますが、配偶者や浮気相手に自分のしたことの重大性を自覚してもらい、謝罪してもらう手段として、慰謝料請求は有意義な手段だと考えます。
どのような証拠が必要か
不倫について慰謝料を請求するためには、裁判所が認める「不貞」を立証するための証拠が必要になります。「不貞」とは、配偶者以外の異性と性的関係を持つことを指しますので、互いに好意を持ってデートをしていたとしても、それだけでは「不貞」にはあたりません。
異性と性的関係をもったことを配偶者が認めればよいのですが、認めない場合には、客観的な証拠により立証する必要があります。
探偵が撮影したホテルに出入りする写真等があれば確実ですが、そのような確実な証拠がない場合でも、メール等の通信記録、録音等の間接証拠の積み重ねで立証できる場合もございます。
なお、裁判所に提出する証拠は、プライバシー侵害の度合いが大きい場合には、証拠能力が否定されることがありますので注意が必要です。
不倫（浮気）の慰謝料の相場
不倫の慰謝料は、以下の要素によって金額が変わります。
- 婚姻期間の長さ
- 不倫の長さ・頻度、悪質性
- 未成年のお子さんの有無
- 不倫によって別居又は離婚に至ったか
例えば婚姻期間が３０年の夫婦は、婚姻期間が３年の夫婦よりも慰謝料は高額になり、不倫期間が長い場合には、短い場合よりも慰謝料は高額になります。また未成年のお子さんがいる夫婦は、お子さんがいない場合よりも慰謝料は高額になることがあり、不倫によって離婚した場合には、離婚していないケースと比べて慰謝料が高額になります。
裁判所で認められる不倫の慰謝料は、高くても３００万円といわれることが多いですが、実際の裁判例をみると、不倫の悪質な事情を詳細に評価し、３００万円以上の慰謝料を認めたケースもあります。一方で、証拠が不十分なケースでは慰謝料が認めらえないことや、５０万円程の低額の慰謝料になることもあります。
弁護士の経験上、慰謝料を請求する相手の立場や金銭的事情によって、裁判でなくても交渉で高額の慰謝料を払ってもらえることがあります。実際に、当事務所の弁護士が交渉し、不倫相手の女性から交渉で５００万円の慰謝料を支払ってもらったケースもあります。慰謝料を請求する相手が、社会的地位がある場合や、他の家族に絶対に知られたくない等の事情がある場合には、裁判で大ごとにしたくない心理から、高額の慰謝料を払って示談するという傾向がみられます。
実際にご自身のケースについてどのくらいの慰謝料が認められるかについては、それぞれの事情を詳しく伺ってみないと判断できないので、個別にお話しを聞かせてください。
財産分与において有利な交渉材料になる。
不倫の慰謝料として認められる金額が少なかったとしても、不倫を交渉材料に配偶者と有利な条件で離婚できることがあります。相手方に後ろめたい事情があれば、これを交渉材料として、たとえば預金を多く分与してもらう等の交渉ができる可能性があります。配偶者に再婚したい相手がいる等、早く離婚したい事情がある場合には、より有利な条件が期待できます。
このように、不倫の慰謝料の金額自体が大した金額にならなくても、財産分与で有利な切り札になる可能性がありますので、諦めずに不倫・浮気問題に詳しい弁護士に一度ご相談ください。
慰謝料請求を弁護士に依頼するメリット
慰謝料請求をご自身で行うと、下記のようなリスクがございます。
- 相手に無視され払ってもらえない。
- 証拠が不十分なことにより低額な慰謝料になってしまう。
- 慰謝料請求の方法によっては、プライバシー侵害や、名誉棄損として逆に訴えられる。
また慰謝料請求の交渉をご自身で行うこと自体が、とてもストレスがかかります。特に不倫相手に対する慰謝料請求は、かかわりたくない相手と直接話をしないといけないので、耐えがたい苦痛です。
弁護士は、それまでの経験とノウハウに基づき、法的主張を組み立てて相手と交渉しますので、ストレスなく安心して任せられます。
また離婚を考えている場合には、離婚の財産分与についても有利に話を運べる可能性がありますので、一度ご相談ください。
この記事を書いた人
銀座ロータス法律事務所代表弁護士 川原 蓮
平成26年弁護士登録（第一東京弁護士会）、夫婦カウンセラー
丁寧な法律相談と依頼者に寄り添った親身なサポートを心がけています。
